『神々の箱庭』
 
DOLLとともに綴ったブログです。
 
AIで普通の動画を3D動画に変換する


2010年8月4日を表示

『楽園の支配人』

楽園は彼のためにあった。
彼は澄んだ眼をした青年だったが、隣に寄り添う太陽のような青年はもっと澄んだ瞳をしていた。

華の咲き乱れる楽園でゆっくりと過ごす彼は傍らの太陽に話しかける。
「もしも本当に神様がいたら、お前なら何を願う?」
問われた青年はきょとんとして、やがて鈴の鳴るような声で笑った。
「僕たち以外の神様?そうだなぁ・・・」
青年の花のような唇が紡いだ残忍な願いに澄んだ眼の青年は苦笑した。
そしてつぶやく。
「“神”なんてほんとにろくでもねぇなぁ。」

●モデルドール・・・ルーファ



Wednesday, 04, Aug 21:36 | トラックバック(0) | コメント(0) | ルーファ | 管理

『記憶』

幼い日の記憶をたどる。
記憶とは曖昧なもので、シャボン玉のように膨らんでは消えていく。
忘れていたはずなのに、ある瞬間にふとしたきっかけで急に思い出して。
懐かしくなったり、悲しくなったり、うれしくなったり。
めんどくさいから全部の記憶に鍵をかけるんだ。
シャボン玉は空高く舞った。
でもずっと存在し続けて、大気圏を突っ切ることなんてないから宇宙なんて臨めない。
ある処でふと消えて、まるで何もなかったかのように。

記憶も、それと同じ。ある日突然、ぱっと何かはじけたように消える。

●モデルドール・・・ラミア



Wednesday, 04, Aug 21:30 | トラックバック(0) | コメント(0) | ラミア | 管理

『闇の王』

彼は闇の王。
彼がまとうのは闇の幻想。誰かから継承された不思議な闇を用いて、多くの者をその闇に葬った。
いくつもの暗い闇を抜ける。
{戦いの意味}
ただ、平和がほしかった。
平和を手にするための戦い。
その矛盾に気づいた時にはもう遅すぎた。
すでに彼は多くの血と涙を浴びる存在となり、彼はどこへ行こうと戦禍という爪後から逃れることはできなくなってしまっていた。

純粋を信じてた少年の瞳を曇らせたのは誰?

それは一冊の書物。
そして、灰色の夢。

●モデルドール・・・ライ



Wednesday, 04, Aug 21:26 | トラックバック(0) | コメント(0) | ライ | 管理

『太陽の瞳』

{誘惑に満ちた太陽の瞳}

真っ青な深海のような瞳は、美しいのになぜか直視できない恐ろしさを秘める。
畏怖にも似たその感情が神経を支配するから、体のあちこちで神経が割れる痛い音を聞く。

太陽はほほ笑んだ。その瞳の色は優しく、その美しさは見る者に安念をもたらす。
どうしてその青年を見て“太陽”と思ったのかは分からない。ただ、普通に路上にいる、少し異常なほどに美しい青年だっただけなのに。

まるで太陽のような光に満ちていた。
その白く折れそうな細い指には黒い表紙の古書。
青年は少し目を伏せてほほ笑んだ。
「不思議な書物がほしくないかい?」

●モデルドール・・・ネフィア



Wednesday, 04, Aug 21:20 | トラックバック(0) | コメント(0) | ネフィア | 管理

『夕暮れの路上』

末端を使えば、インターネットという世界中に無数に張り巡らされた網を使い、どんな情報でも手に入ったし、どんな幻想にも手を伸ばせる。
夕暮れに染まった路上で世界と自分をつなげるのはこの末端だけなのだからと君は迷いもせずにどこかに君の想いを飛ばす。
それはメディアとデジタルという波によってどこか遠くにいるあの人に、届く不思議な不思議な簡易的手紙。
何もかもが手短に手元で行われる便利な時代に、人と人をつなぐものは何?
インターネットという無数の網がもたらす“出会い”に意味があるの?
遥か天上から私たちを見下ろす宇宙衛星が彼を見て笑った。
神はいつから機械になったのか?デジタルの進行した今、きっとあの書物も失われてしまうだろう。

{歴史を映す白と黒の古書}

●モデルドール・・・雪那カイト



Wednesday, 04, Aug 21:15 | トラックバック(0) | コメント(0) | 雪那カイト | 管理

『改竄の書』

数々の歴史を改竄してきた。
{負の歴史}
黒の書物の持つ力を青年は知っていた。澄んだ眼の青年こそがこの書物の著者だったのだから。
白の書物には物事を前向きに進め、幸せを描けるようにと、彼の半神である太陽の神が記した。
一方黒の書物は終焉から創世を目的として記されたものだった。

人は知らない。

散る人生こそが可憐だということを。
長く生き過ぎた彼には終焉はあまりにも甘美なものに思えて羨望のまなざしを向けるけれど、人はそれを望まないから、彼らは“白い古書”を求めた。
しかし彼だけが知る真実、終焉から抜け出すカギは本当は黒の書物に記される。
だから彼は笑った。

●モデルドール・・・ルーファ



Wednesday, 04, Aug 21:07 | トラックバック(0) | コメント(0) | ルーファ | 管理

『退廃へ至る夢』

春なのにどこかかすみがかっているのは、悪い夢にうなされているから。

{白の書物}

古書となってすすけてしまったけれど、彼のもたらす影響は人間にとってあまりにも毒だった。
欲深い人間にとって抗えない魔性の書物。
一度手にしたら離すことのできない禁断の古書。
すべての世界の理を覆すことができる。すべてを可能にするこの書物の魔術に人は取りつかれ、自我を失っていく。

彼はほほ笑んだ。
神の手を離れた書物はどこへ行くのだろうか?
手放した神は暗い笑みを浮かべた。
これから起こる悲劇の歴史を思い浮かべ、嗤う。

●モデルドール・・・ラミア



Wednesday, 04, Aug 19:52 | トラックバック(0) | コメント(0) | ラミア | 管理

『殺戮の書物』

二つの月に照らされて獣は失われた森を後にした。
愛する兄弟たちの消息も知れず、末弟は世界を恨む光をその目に宿す。
血ぬれることを恐れていた少年は、今帰り血に身を赤く染め、月夜に向かって凄惨にほほ笑んだ。

手には黒い古書がある。
羊皮紙に彼は奪った命を一つづつ示していく。

闇が笑った。冥界への扉がゆっくりと開いていく。
刻々と----刻々と----。


●モデルドール・・・ライ



Wednesday, 04, Aug 19:47 | トラックバック(0) | コメント(0) | ライ | 管理

『森の精霊』

美しい獣がいた。
私が彼と出会ったのは5歳のとき。
森に迷いこんだ私を、森の外まで導いてくれた青年。
まるで獣が人の形をしたような不思議な青年だった。
自然を切り取ったかのような澄んだ瞳に牙の覗く口元。
長く延びた爪に人間ではありえない俊敏な動きが、幼かった私に出さえ人外だということを悟らせた。
しかし不思議と怖くはなかった。
{標された書物}
当時のことを振り返り長年にわたって研究を重ねても、彼に会うことは二度となかった。
もしかしたら、森の生活に飽きてしまい、人間の街へと旅立ったのかもしれない。
彼の消息は----

●モデルドール・・・ソニア・オルハ



Wednesday, 04, Aug 19:42 | トラックバック(0) | コメント(0) | ソニア・オルハ | 管理

『軍隊の少女』

「トラトラトラ!」
{ため息の少女}
不審な電波をキャッチして、少女はげんなりと無線機を外す。
可憐な少女だった。
美しい少女だった。まるで花のような少女は黒髪をかき上げ空を見上げる。

もしもどこかに届く想いがあるなら、いいのに。
少女には届けたいことも、届けたい人も、届ける手段もなかった。
この世界に独りきり。
何かに依存することができたなら楽なのに、考えれば考えるほど孤立していってしまう。
しまいにはこの世に一人のような気がして、生きる気力も失ってしまった。
ふと視線を上げると不思議な青年がいた。
その青年の右手には白い古書----。

●モデルドール・・・アルテミス



Wednesday, 04, Aug 19:37 | トラックバック(0) | コメント(0) | アルテミス | 管理


(1/3ページ)
>1< 2 3 最後