『神々の箱庭』
 
DOLLとともに綴ったブログです。
 
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2010年8月10日を表示

『夜の旋律』

静かな夜の調べに耳を傾けてきれば、静寂の中に隠された優しき思いの欠片を集めることができる。
闇を肺いっぱいに吸い込み、その優しい闇の調べに身を任せる。
{夢を探す遊戯}
闇はすべてを覆い隠し、昼間の喧騒から離れた静寂という幻想を見せてくれる。
瞳を閉じてまぶたの裏で夢を見れば、それは美しき旋律のように貴方のすべてを支配してしまうでしょう。
夢の中で謡う歌はどんなオペラよりも美しい。
夢の中で見る幻想はどんな空想よりも美しい。

闇は蜜。闇は人の心と共鳴する。
人は闇から生まれ、闇に帰る。
だから、さぁ、優しい闇に抱かれてお眠りなさい。

●モデルドール・・・ラヴィー



Tuesday, 10, Aug 23:14 | トラックバック(0) | コメント(0) | ラヴィー | 管理

『秘密の歌』

世界がまだ幼いころ、青年は独りで歌を歌っていた。
{神の楽園}
真っ白な羽に覆われた純白の世界に、空白の玉座があった。
かつてはこの世界を作るために、優しき青年が歌を歌った楽園だ。玉座には常に黄金の太陽のような青年がいた。
彼はいつも歌を歌っていた。
この世界を祝う歌。この世界を愛す詩。この世界を作る謌。
どれも人語では言い表せない不思議な言葉と旋律でこの世界に響き渡っていた。

青年は歌を忘れた。
人は知らない。
その青年の歌がどれだけ美しかったか。
どれだけ人にとって大切なものだったのかを---。

●モデルドール・・・ネフィア



Tuesday, 10, Aug 23:06 | トラックバック(0) | コメント(0) | ネフィア | 管理

『探し物』

君を探して旅に出た。
{輪廻の記憶}
もしも、もしも生まれ変わったら、絶対に僕は君を探しに行くから。
君の息吹を感じた。この世界の色が変わった。くすんだ灰色から、目にも鮮やかな極彩色に。
あまりの美しさに言葉を失うけれど、君が再びここに生まれてきたのがうれしくて。
君が再びこの世界に生を受けるのを指折り数えていた。永遠ともいえる闇の中、君の息吹だけを探していた。
再び光を宿した君を腕に抱く。

今度は、絶対に君を愛すから。

しかし彼はその誓いを守れなかった。彼のゆがんだ愛が彼女を、そして世界を殺した。

●モデルドール・・・ラヴィー



Tuesday, 10, Aug 23:01 | トラックバック(0) | コメント(0) | ラヴィー | 管理

『楔』

この世界に耳を傾けてみれば息吹の音がする。
街中の雑踏の中にまぎれ、研ぎ澄まされた精神の端で君を探す。
君はどんなに喧騒の中にいようとけして負けない光。
暇にまかせて君を平凡な群れに混ぜてみる。
だけど同じような光の中で一層輝きを増した君は、あまりにも眩しくて、君がどれほど素晴らしい光かを思い知らされてしまう。
ありきたりな世界の波や喧騒、光、メディア、そんな雑多な中にまぎれて輝きを放つ君はあの日に見た夏の太陽にも劣らず眩しい。

耳を済ませれば君の音がする。“世界”という君の音が。

●モデルドール・・・アリシア



Tuesday, 10, Aug 22:55 | トラックバック(0) | コメント(0) | アリシア | 管理

『切り取られた面影』

あの日失ったものは、あまりにも尊かった。
一枚の手紙に綴った想いのあまりの深さに、持つ手が震えた。
手紙の途中からは切り取られたかのように空白の世界が広がる。
涙の跡が広がる便箋からはその先をうかがい知ることは出来なかった。初めの文章にはこう記されている。
「貴方は止めても行くのでしょう。私はこの世界を、貴方は私を救うためにこの世界と戦う。
私たちの間には埋めることのできない深い溝。奈落の果てに愛はないわ。
でも、忘れないで。私は----」

●モデルドール・・・ルーファ



Tuesday, 10, Aug 22:48 | トラックバック(0) | コメント(0) | ルーファ | 管理

『奇跡』

君に一つ、奇跡を見せてあげるよ。
{飛び散る光の粒と光}
この世界が終る時、青年は一つの奇跡を残すだろう。
それは彼が綴った終焉への物語への罪悪感だったのかも知れない。
それとも、失った彼女への謝罪だったのかも知れない。

この世界が生まれたとき、青年はこの世界を愛すると誓った。
少女もこの世界を見守り続けると誓った。
時とともに変化していく想いや世界に弾圧され、ゆがんだ彼らがもたらしたもの---破滅は彼らとともに。

しかし、天使は去り際にほほ笑んだ。
「君に一つ、奇跡を見せてあげるよ。」

●モデルドール・・・ネフィア



Tuesday, 10, Aug 22:40 | トラックバック(0) | コメント(0) | ネフィア | 管理

『春の蝶』

艶めかしい青年がいた。
彼は遊郭の窓辺に身を任せ、外の世界を見つめていた。
彼はいつも遠くの空を見ていたから、彼の求めているものが、ここでは無い、どこかひどく遠くにいるのであろうことはすぐに分かった。
夜の蝶は夜空に羽ばたく翼ももがれ、色とりどりの箱庭の中、一切の自由を失った。
{もがれた翼}
「自由」は、生まれたときに忘れた。
生まれたときからこの狭い箱庭の中にいたから、まさかそんなに広い世界が存在していようなど想像もできなかった。
それゆえに渇望という絶望を味合わなくともよかった。

---彼女に会うまでは---

蝶は夜空に舞う。たとえこの翅が捥がれようとも、どこまでも、遥か飛んでいけるのだと、希望を宿して。

●モデルドール・・・朔



Tuesday, 10, Aug 22:34 | トラックバック(0) | コメント(0) | その他DOLL | 管理


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